LE STYLE SYLVIE VARTAN シルヴィ・ヴァルタンとモード - 画像


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LE STYLE VARTAN - REVUE DE MODE

- SYLVIE VARTAN, FRENCH ROCK SINGER/ENTERTAINER






SYLVIE VARTAN AU PALAIS DES CONGRES DE PARIS 2004 (DVD RELEASED IN FRANCE/JAPAN)
COSTUME: CHANEL/KARL LAGERFELD.






"SYLVIE VARTAN, REVUE DE MODE"
- EXPO AU PALAIS GALLIERA, MUSEE DE LA MODE (2004/2005)
シルヴィ・ヴァルタンとモード展 (2004/2005年ガリエラ美術館)


photo: Palais Galliera, Paris

シルヴィ・ヴァルタンは2021年に芸歴60周年を迎え、それから3年を経た2024年 (*) にその63年間のコンサート活動に幕を引く。 容姿端麗でハスキーヴォイスが心を引く強靭なスターがステージを去る。( * 2024年11月パリ・ドーム/2025年1月追加公演パレ・デ・コングレ)

シルヴィは1961年の夏、リセ(厳格な女子高校)の学生の時に偶然参加したレコーディングで固有の歌い方が注目され、同年12月に17歳でオランピア劇場で初舞台を踏む。本来は俳優志望であったシルヴィのキャリアはこうして幕を開ける。
多様な資質を持つシルヴィ・ヴァルタンは、1968年そして特に1970年の画期的なオランピア劇場を契機に、歌い踊る美しいエンターテイナーとして好評を博す。奔放自在な活躍ぶりや歌のレバートリーの広さや優美で躍動的なダンスが印象付ける。以来、パリ公演を主軸に国内外を旺盛に長期に巡演。その一つ一つの斬新なステージは視覚的にも脚光を浴びる。

2004年秋から2005年(60歳を迎えたキャリアの節目)は、シルヴィがフランスでその存在感を見事に発揮した年。売上部数30万のベストセラーとなった自叙伝刊行、新譜「SYLVIE」発表、2週間のパリ公演(パレ・デ・コングレ)、並行して開催された4ヶ月間にわたるパリ市モード博物館(ガリエラ美術館)での "シルヴィ・ヴァルタンとモード展" などイベントが目白押し。大規模な本展はステージ・パフォーマーとして名高いシルヴィ・ヴァルタンの40年余りのキャリア遍歴をモードから一望する。日本のファッション各誌も本展を写真記事でリポート。

シルヴィはパリ公演後、2005年3月にフランス公演と同じ第一級のミュージシャンや舞台照明の第一人者、そしてオーディションで選抜したダンサーを伴って来日。東京公演(渋谷オーチャードホール)はIrresistiblement(あなたのとりこ)のリバイバル・ヒット直後でもあり殊の外大熱狂。



"Sylvie Vartan, revue de mode" (from 15/10/2004 to 27/02/2005)
images below (from left to right) : huge exposition poster in Paris , exposition catalogue, ELLE no.1024 (5 Aug 1965, Sylvie age 20)


写真は左から、パリの街頭やメトロ駅構内に設置された巨大な色鮮やかな展覧会ポスター、深紅の豪華カタログ、そのポスターとカタログ・デザインのモチーフとなった写真と同じ仏誌ELLEの表紙 (1965年8月5日号、21歳目前のシルヴィ・ヴァルタンのプレタポルテ・コレクション "Creation Sylvie Vartan" を紹介した特集号)。








photo below : Sylvie Vartan 2004/ELLE no.25 Oct 2004


シルヴィ・ヴァルタンはデビュー早々1962年18歳でELLE誌の表紙を飾り、VOGUE誌にも登場。21歳を迎える1965年から1970年まで "Creation Sylvie Vartan" と称した自身のプレタポルテ・コレクションを発表。
また、フランスでオートクチュールをステージ衣装に取り入れた最初のシンガーと言われる。1963年、19歳で初渡米しRCAの本拠地ナッシュヴィルでアルバム録音、またニューヨークでTV出演。年若くしてアメリカで垣間見た厳格なショウ・ビジネスに触発され、1960年代終盤からショーアップされた公演でエンターテイナーの実力を大いに振るう。

1970年から1980年代前半の豪華絢爛ロングラン公演時代、フランス・メディアはシルヴィ・ヴァルタンを "Show woman americaine" と形容している。

1970年のニューヨーク滞在と名黒人ダンサーとの出会いから構想した同年9月のオランピア劇場公演はキャリアのターニングポイントとなる。そのステージを契機に、アメリカ西海岸で名振付師と一緒に完成したダイナミックなバレー・シーンと共に世界的な衣装デザイナー(イヴ・サンローラン、ボブ・マッキー、ミッシェル・フレスネ―など)によるそのオートクチュール衣装も脚光を浴びた。

中でも、1970年前後のイヴ・サンローランの衣装は不朽の名作(緻密なラメのミニ・ドレスやジャンプスーツ、宝石のような飾り鋲を全体に打った豪華なジーンズ上下など)。サンローランが舞台衣装に傾倒していた時代だ。1968年から1973年頃までシルヴィの衣装を担当。ダンサーを率いて全身で踊るダイナミックなシーンが印象的なシルヴィ・ヴァルタンのステージ。サンローランは、そのシルヴィのロック・ポップ音楽とダンスを融合した斬新な公演内容に合わせて多様な衣装をデザイン(デザイン画:サンローラン美術館パリ MUSEE YVES SAINT LAURENT PARIS)。その衣装はシルヴィの麗しく大胆な動きや照明効果などによって、ステージで命が吹き込まれた。


「シルヴィ・ヴァルタンとモード展 SYLVIE VARTAN, REVUE DE MODE は、シルヴィの40年間のステージ活動(芸歴)を一望する展覧会と言える。展示された時代もスタイルも素材も異なる数々の衣装は、彼女の動的で大掛かりな公演を体験した人達には遥かに眩く見えたはず。単なるモード展を超えて当時の壮大なステージが鮮明に目の前で展開したと想像する。
パリ公演を中核に国内外で果敢に長期巡演を行ってきたシルヴィ・ヴァルタン。そのモード遍歴とは、即ちキャリア遍歴。今回の展覧会は過去40年間の現存するステージ衣装から街着、そして彼女が表紙を飾ったファッション誌や映像で構成。鮮やかな深紅色の展覧会カタログはサンローランやゴルティエなどのデザイン画も掲載。




Sylvie Vartan at L'Olympia Paris 1972 in blue lame dress by YVES SAINT LAURENT
photo by Gerard Houin from : "AGENDA 2005 - Les robes de Sylvie Vartan"
(sold during the exposition for the benefit of Association Sylvie Vartan pour la Bulgarie.)



Catalogue "Sylvie Vartan, Revue de Mode"- pages 152/153, left: Palais des Congres de Paris 1977
in Bob Mackie/ right: In New York 1964 (photos: Sylvie Vartan by Helmut Newton/ Jean-Marie Perier)



Catalogue "Sylvie Vartan, Revue de Mode"- pages 62/63 Sylvie Vartan in ELLE/VOGUE 1969-1973
(photos: Sylvie Vartan by Guy Bourdin, Helmut Newton/ Jean-Loup Sieff, Helmut Newton/ costume: Yves Saint-Laurent)



Catalogue "Sylvie Vartan, Revue de Mode"- pages 112/113, right: Sylvie Vartan in VOGUE 11/1972
(Dress by Bob Mackie for Concert Palais des Sports 1982/ Lame jumpsuit by Yves Saint Laurent for Concert Olympia Paris 1972)



photo : among the merchandise of the exposition, including replica of the turquoise necklace that
Sylvie Vartan adored just before and around the debut of her career, summer of 1961 to 1964 (16 to 19 years old).
She says it was a bonbon-like plastic necklace that she saw through a shopwindow and loved at first sight.




photos above : 20 years old Sylvie Vartan 1965, working on Creation Sylvie Vartan/ Sylvie Vartan 1967









above: ELLE (Dec. 1966, 1965) - VOGUE (Mar. 1974, Sept. 1971) / below: VOGUE (Apr. 1973)




"La mode se demode, le style jamais" (Fashion becomes out of date, style never) - Gabrielle Chanel


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LE STYLE SYLVIE VARTAN

Sylvie Vartan in TV F3, 22 Dec. 2021, the year of her 60th active stage career.
Sylvie sings Les Vents Contraires (from the 50th original album / release: 10/2021)







LE STYLE VARTAN - PRETTY CHIC
Sylvie Vartan true to herself.



「ル・スティル・ヴァルタン」- シルヴィ・ヴァルタンの生き方

2015年11月5日フランスで出版された待望のシルヴィ・ヴァルタン・モード写真集。表紙にシルヴィ・ヴァルタンの写真がエンボス加工され、右下にはシルヴィのサインが白でデザインされた凝った作り。
シルヴィ・ヴァルタンはデビューの翌年、1962年に18歳でELLE誌の表紙を飾る。 第一線で活躍し続けている一方で、「自分のスタイルを創り上げるとか流行を追うといったことに構ったことはない」 と話す。衣装を含めた舞台構想とその実現や長期巡演など、アーティストの本領に情熱を注いできたと見える。デビューした1960年代初頭から当時は先駆的だったパンツスーツもミニやロングドレスと同じように愛用。公私共に好きなものを着る。
シルヴィ・ヴァルタンの半世紀に亘るモード遍歴はキャリアの軌跡。鮮明なヴィジョンを持つと言われるシルヴィは世界を大きく旅しながら意のままに生きてきた。"LE STYLE VARTAN" (ル・スティル・ヴァルタン)、シルヴィ・ヴァルタン流とは、ファッションに限らず自適なその生き方と言える。




写真左: シルヴィ・ヴァルタン 1971年(26歳) フランスTV出演 /新曲「あなたのことを教えて」(Parle-moi de ta vie)。

シルヴィ・ヴァルタンの洋服の嗜好はデビュー当時から変わらない。フェミニン/マスキュリン (feminine/masculine) 両方を着こなし、TPOであらゆるスタイルを謳歌してきた。
1970年代、シルヴィは イヴ・サンローラン(Yves Saint-Laurent) や ケンゾー(KENZO/高田賢三) のプリント模様のサマー・ロング・ワンピースを公私ともに頻繁に着ている。花をあしらった夏の帽子(ストロー・ハット)もシルヴィのお気に入り。その一方で、 一際目を引くのはディオールの豪華な赤いベルベット・パンツにシンプルな赤いTシャツ(中央に白のプリント)と黒の革ジャン(ショート丈)そして真赤な革のロングブーツのシルヴィ。

残念ながら画一的な日本の雑誌やサイトでよく見かけるのは、1965年(20歳)の一時のボブの髪型にパステルカラーのワンピース姿やソニア・リキエル(SONIA RYKIEL)の体にぴったりしたやはりパステルカラー(黄色、ピンク、ブルー)のニット姿。リキエル自身も着用していた服。今も好評と見える初来日(1965年5月)の際に制作されたTVCM "レナウンわんさか娘" で着ているようなニットだ。




CORSAGE & POCKET SQUARE - PREFERENCE OF SYLVIE

シルヴィ・ヴァルタン(TV出演1975年、一か月間に亘るパレ・デ・コングレ初公演の年。

下の動画は1977年フランスTVで歌うシルヴィ。タイトな赤いスーツの襟に白のコサージ似たような大き目のコサージは他にも見られる。例えば、1964年の先駆的な白いパンツスーツに赤または黒、70年代に白のタキシードやシルクのAラインドレスに赤や黒やサーモンピンク(写真下)。
2000年代以降の公演でも見られる。2004年にシャネル(ラガーフェルド)のスパンコール(パイエット)ジャケットに黒、2009年に黒のベルベット・ロングドレスに白、2014年サマーツアーでは黒のタキシードに白。こうゆうふうにコサージを頻繁にコーディネートする。シルヴィ・ヴァルタンの嗜好が見て取れる象徴的なスタイル。






Sylvie Vartan 1977 - a beautiful original song Je croyais from her album recorded 1976.
Ho ! what's missing out in this film is : Closeup full-length portrait of Sylvie !!
シルヴィ・ヴァルタン 1977 (曲: 1976年アルバム「愛のひとりごと」収録曲)





TRINITY

シルヴィ・ヴァルタンは、2004年にガリエラ美術館で衣装展を開催した通り、公私ともに洋服や小物を大事にする。お気に入りの洋服は一時期何度も着用し小物は長く愛用する。世界中のファンが注目した カルティエのブレスレット "トリニティ TRINITY" は1963年(19歳)から1970年代の写真で頻繁に見かけるアクセサリー。写真左下はカリフォルニアのシルヴィ: 1972年アルバム「哀しみのシンフォニー」。また、フレームが太いベージュの眼鏡は1980年初頭から現在(2020年代)もかけている。


SNEAKER & SPORTSWEAR

(photo left: Sylvie Vartan on VOGUE april 1973 per Tony Kent)
VOGUE, November 2, 2015 : She's still a sneaker girl - I have two different styles, the living style and the artist style.(Sylvie Vartan)

シルヴィは生来、物腰がフェミニンだが活動的。特に1970年代からシルヴィの音楽活動やライフスタイルを映すのが上質なスポーツウエア。いつも清潔感とエレガンスがある。白い靴下やスニーカーは10代から常用し、現在もバスケットシューズを含めて沢山持つ。
日本での買い物について、 「コンバースのバスケットは日本にしかない色(Baby Blue)がある、でも日本はモデル・チェンジが早いため気に入れば同じデザインを複数ペアー買う」(2012年刊行 自叙伝「Mot a Mot」)。
シルヴィは1963年に19歳で初渡米、アディダスのスエードのスニーカーを一早く購入。1970年からはアメリカ生活が頻繁な上に公演の準備等で多忙な生活リズムの影響もあると見え、2010年代迄はインタヴューの際にも白のT-シャツやジャケットにスポーツウエアを着用。スニーカーは2020年代の今も愛用する。

2008年3月の東京公演(会場: オーチャードホール)で来日の際、朝のTV番組に生出演し番組の終盤に、黄色のバスケットボール・シューズをプレゼントされた。


SYLVIE VARTAN 1980




写真左: 2013年7月コルシカ島アジャクシオ。猛暑の夏、野外シンフォニー・コンサート開催地へ到着。長年愛用のベージュのサングラスに足元は白の厚底パッシュ。

2014年の日本盤アルバム 「シルヴィ・イン・ナッシュビル - Sylvie In Nashville」 のジャケットに見る通り、 シルヴィ・ヴァルタンは、総じて高級ブランドに身を包んだマダム然とした格好はせず、その雰囲気もない。シンプル・エレガンスの中に生来の可憐さやボーイッシュな一面がほの見える。

現在のシルヴィの好きな色は白とブルーマリン。ブレザーにポケットチーフ (Pocket square) 、そして斬新なブローチやバッチを襟に付けている写真をよく目にする。最近は楽器(ギター)がモチーフのブローチ。また、白のT-シャツやニットにフェミニンなロングスカートはいつも好きなスタイルと見える。

シルヴィは当初より髪型もだが、あらゆるデザインや素材の洋服を着こなしてきた。ジーンズ、プリーツスカート、ミニスカート、ホットパンツ、裾がワイドなパンツ、ロングドレス、花柄のロングサマーワンピース、タキシード・スーツなど。全てタイトだ。そして白いブラウス(大きなフリルやマニッシュなもの)が好き。シルヴィは概してあまり着崩さない。

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Two photos below : Sylvie Vartan in Paris, 15/11/1994. (taken by a friend of mine)





photos above/right : Sylvie Vartan in short hair (new look!) in late 1990s.
above/from French magazine GALA : Interview with Sylvie Vartan in 1997.
She always loves sneakers, with socks.
During her first Japan concert tour in May 1965 at 20,
she already weared American sport shoes outside the stage.
right/in 1996


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photos above/left to right - Sylvie Vartan's iconic look in early 1970s: In a long light blue striped T-shirt/   Sylvie wearing her favorite white ruffled-collar blouse and also her TRINITY arrives at Tokyo Haneda Airport in early May 1971 (her 2nd Japan concert tour)/   In her favorite romantic long dress with patchwork of KENZO, revealing feminity.

写真上(左から): シルヴィ・ヴァルタン 1970年代初期: 丈の長い水色のボーダー柄T-シャツ / 白のフリル・ブラウス姿、そしてお気に入りのカルティエのブレスレット "トリニティ" - 1971年5月初旬、東京羽田空港到着(第2回日本公演)/  お気に入りの夏のパッチワークのロング・ドレス (KENZO/ケンゾー)

※ 高田賢三のパリの店舗に「来店した最初の有名人はシルヴィ・ヴァルタンだった」。(高田賢三/仏誌VARIATIONのインタビュー記事)




Sylvie Vartan in le Smoking bleu (tuxedo) with her favorite white blouse on French TV 1972



Sylvie Vartan EP album 1972 (4 songs/RCA France)
- This blue jeans & denim jacket look the same one Sylvie wore at L'Olympia Paris 1970 (Sept 1970),
which she got during her stay in NYC in 1970.(Just look at the Album live SYLVIE A L'OLYMPIA.)



PARIS MATCH no. 29/09/2021, which Sylvie Vartan covered. (Celebration on her 60th stage career.
(photograph: Philippe Quaisse)


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photo: Sylvie Vartan in 2009
VANITY FAIR Italia no.23/12/2009.



photo: Sylvie Vartan in Paris 1999, with short hair !
ELLE France no. 25/10/1999 :
Jean-Paul Gaultier creates her costume for Olympia 26/10-14/11/1999.




photo: Sylvie Vartan in Dior, in Paris 1983
ELLE France 02/05/1983 (no. 1947)
1983, the year of Sylvie Vartan with 11 week-non stop long-run show at Palais des Congres de Paris.
A blue grey look, Le style Vartan!



photo: Sylvie Vartan in French TV 1975. (Dress by Dior for Palais des Congres de Paris 1975)



photo: Sylvie Vartan (1970) on French magazine of 1971. (Jumpsuit by Yves Saint-Laurent for L'Olympia Paris in Sept. 1970.



photo: Sylvie Vartan (age 26) in Yves Saint-Laurent, Dec. 1970
(by Helmut Newton for ELLE France no. 21/12/1970) in Japanese magazine "an an" (like today's ELLE Japon) - Report from Paris : BRAVO! Sylvie. Neige et Soleil.

In appearance Sylvie Vartan is impressive, and yet she is unassuming. Her distinctive eyes and gaze.


写真上: 1970年12月21日号の仏誌 ELLE(エル)の表紙を飾ったシルヴィ・ヴァルタン(26歳)。衣装はイヴ・サンローラン Yves Saint-Laurent。そのヘルムート・ニュートン(Helmut Newton/1920-2004) 撮影の写真が日本の雑誌 an an(アン・アン/1971)に複数ページ掲載されたもの。これは私が最近入手したその切抜きで、シルヴィ・ヴァルタンらしさが良く表れた写真なので特に気に入っている。

シルヴィ・ヴァルタンといえば容姿端麗で相反する魅力が特徴的だ。陽気で物静か、フェミニンでお転婆。艶のある豊かな長髪、美しい顔立ち(額が広く面長の整った顔)、華のある存在なのに後づ去りするかのようなシャイな洞察するような視線や優美な物腰。その一方で、器の大きさとか意志の強さ・揺るぎなさとか内に秘めた情熱やなにかが感じられるキュッと結んだ整った口元など、凄く印象的。上辺の美しさや可愛さではなく、それらは内なるもの・気質と見え、若くても深く心に残る何かがある人。シルヴィの顎を引く仕草はお母さん譲り。

1970年はシルヴィ・ヴァルタンにとって人生の強い明暗が交差する試練と飛躍の年。2月の交通事故遭遇後、主にニューヨークで暮らすが奇しくもそれはパリでは時間的に不可能な新しい事を学ぶ絶好の機会となる。名ダンサーのクラスでダンスの練習に励む過程で新しい公演を自ら構想し、同年9月の画期的なパリ・オランピア劇場公演を実現する。1970年代初頭は公私ともにターニングポイントとなる。





photo: Sylvie Vartan on the cover of French magazine ELLE since 1962 at her age around 17 or 18. (Just to show several.)



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L'ALBUM SYLVIE VARTAN